〜ソーラーカー製作日記(カウル編)〜
*まずソーラーカーを製作する前に3次元CADによって最適な設計ができた。しかし私達にはそれを自動的に削り出す手段がない・・・。よって手作りのオス型をつくり、それからメス型をつくる。そして最後にメス型からソーラーカーのカウルができるのである。
(3D−CADによるボディの設計図)
(ボディの骨組み製作)
・問題点は骨組みの全体剛性をだすために板をどのように組み立てるか、また何を使って板をとめる
かということである。最終的には板の材質は削りやすいMDFを使い、底板と背骨を厚くし、リブでとめることで剛性UP!
<前から見た写真>
<後ろから見た写真>
<骨組み完成!>
(ボディの肉付け)
・問題点はどうやって隙間なく埋めていくかということ。そこで材質には削りやすいポリスチレンを使用し隙間を埋めた。
<型をとって埋めていく>
<斜め後ろの写真>
<斜め前の写真>
<削っている写真>
(ボディ仕上げ)
・問題点はどうやっていい曲線をだすか、また少しの隙間をなにで埋めるかということ。そこで隙間に発泡ウレタンと、パテを使って埋めた。
<肉付け完成>
<後ろからの写真>
<前からの写真>
(雄型完成)
・最終的な雄型の形状を作る際、まず石膏をぬりおおまかな曲面を作り、そしてポリパテをつかって穴埋めをして完成。
<雄型前面図>
<雄型後面図>
(雌型作成)
・雄型の上にガラスマットを敷き、その上にポリエステル樹脂を塗って雌型を作る。しかし樹脂とパテは容易にはがれないため、雄型にワックスと離型剤を塗って滑りをよくした。
・離型剤とワックスで滑りを良くしたのだが、抜け勾配をつけていなかったため、思うように型を抜くことができなかった。そこでまず雌型を半分に切断し、その後パテでつなぎ合わせる事にした。
<FRP切断>
<雌型完成図>
(製品作成)
・製品の材質はガラスよりも強度があり、しかも軽量であるカーボンクロスと、エポキシパテを使用した。作り方としては雌型の時と同様で、クロスを敷き、その上から樹脂を塗るという方法である。また、曲率の少ない部分は強度を増すめ、クロスを2枚積層した。カーボンクロスはガラスマットに比べると樹脂を吸収しにくいため、細かい曲率を出すのが難しかった。やはりよりきれいな製品を作るためにはガラスクロスなど(カーボンクロスより安価)で何回か試作品を作ったほうが良いだろう。
<製品完成図(塗装前)>
・製品を塗装して本完成となる。
<塗装中>
<製品完成図(塗装後)>
〜〜〜〜おまけ〜〜〜〜
・車両完成後、埼玉県の道満公園にてレース前のテスト走行を行った。しかし、走行開始直後タイヤがバーストし、テストを中止しなければならなくなった。反省点としては、予測できる全ての事態に備えておく必要があった。しかしこれがレース前であったため、良い教訓となった。
<バーストの写真>