今週は画像を圧縮している暇がなくk大きな絵のまま貼り付けてあるので,興味のある人は右クリックしてどこかに保存して見てください.
7月29日(日)晴れ  メトロパーク
 8時に起床する.シャワーを浴びてついでにバスタブを使って洗濯をし,乾きを早めるためにアイロンがけをする. それからホテルが無料で提供する朝食のパンとコーヒーを取りに行く.コーヒー,牛乳,オレンジ,アップルジュース は無料でいつでも飲めるのでありがたい.9時半には掃除のおばさんがやって来たので,近所のデルファイ公園に パソコンを持って移動する.デルファイ公園はデトロイト周辺に多数あるメトロパークのひとつでアナーバーからヒュー ロン川に沿って車で西へ10分ほどのところにある.途中の道は自転車のサイクリングコースを兼ねていてロードタイプの自転車が多い.夫婦で 走っている自転車も多い.中には子供をトレーラーに乗っけてそれを自転車で牽引しながら走っている夫婦もいる. 日本だとお父さんが自転車にのっていても奥さんはつきあわない家庭が多いだろうな. さすがに開拓民の子孫だけあってなんでもたくましく夫婦でこなす(うらやましい).リカルドタイプ?(横に寝るスピード自転車)もちらほら見かける.道が狭いし車両感覚がまだ十分ではないので低速で慎重に追い抜く.
公園の入り口で車1台の入場料4ドルを払う.公園に入るとほとんど誰もいない.りすがお出迎えだ.ここでノートPCを 取り出して日本の宿題を片づけはじめる. 川を時々カヌーに乗った親子が下ってくる.レンタカヌーがあるのだ.川の流れはそこそこ速く,登ってくるカヌーはいない ので下りのみらしい.4時間ほど気持ちよい時間を過ごして帰路に着く.駐車場のそばで日本人の家族がバーベキューパーティをしていた.子供はまだ小学校にあがる前か.10年前のなにも怖いものがなかった自分の姿を重ねてみる. 今日は日曜日なのでダウンタウンの駐車場は無料だ.少し寄り道して本屋などを覗いて夕方前に宿に帰ってきた.
7月30日(月)晴れ 初出校
 6時に起床し,ホテルの朝食を摂る(といってもベーグル数枚とコーヒー,オレンジジュース).8時に宿を出発し,まずAVISレンタカーに寄る.土曜日の坊やとお母さん(支店長)がいた.お母さんに土曜日の料金トラブルの件を話すと一発解決だった.ジェシー坊やはウィークリーレートで一月分算出したのだが,マンスリーレートというものがあったのだ.これで一ヶ月のレンタカー代が税込みで700ドルくらいになった(8.5万円くらいか).おまけに追加料金なしで返却はデトロイト国際空港で良いことになった.帰国時のアナーバーから空港までのタクシー代50ドルも浮いたというものだ.
 気分を良くして出発.ミシガン大学のノースキャンパスに最も近いモールの駐車場に車を置いて20分ほど歩く. キャンパス内のビジター駐車場は1時間1ドルであるのに対してここはただである.料金もさることながら, パーキングメータに投入する小銭を毎日10ドル近くも用意するのが面倒くさい.クオータで30枚以上になるのだから. ここではあらかじめメーターに投入した料金の駐車時間が切れるとすぐに駐車違反の切符をワイパーの上に置かれる .駐車違反取り締まり専門の人がぐるぐる巡回しているのだ.ものすごくしっかり見張っているのでたぶん売り上げと 給料がリンクしているのだと思う(確認はしていない).
 近道のため,懐かしい(かって2ヶ月ほど住んだことがある )ノースウッドのファミリー用宿舎通り抜ける.ミシガン大学の学内用シャトルバスがやってきて,運転手が身振りで「乗るか?」と 聞いてくれる."No Thank you"とやはりボディアクションで答えるとそのまま走り去っていった。ファミリー宿舎街を抜けて工学部の敷地内に入り機械工学科の建物に入る. 教員の顔写真が貼ってあるので人数を数えると,機械科だけで80人を超えている(後で聞いたところによると全学では教授と助教授が6000人!、スタッフを入れると従業員数は2万4000人いるそうだ。(これって日本の大企業のベスト20くらいに入る規模じゃないの?).東大で1学科の教員数が30人くらい,うちの大学の場合はついこの前まで1学科9人なのだ.とても規模の大きい大学であることがこのひとつからでも分かる.計算力学の専門は機械科には二人いて,一人は今回お世話になる菊池先生,もう一人は米国計算力学会会長のフルバート先生だ.
研究室に行くと韓国人の学生が二人いた.彼らに自己紹介をすると,「話は聞いている」と,部屋に案内してくれて鍵も渡してくれた.さっそく作業をしていると日本から帰ってきたばかりの菊池先生がやってきた,直接話すのは久しぶりなのでいろいろと積もる話をしていると、やはり菊池先生を待っていたフルバート先生が部屋に入ってきて非常に重大な相談を始めた...*&x(日本が拘わることだったので書けません).
 フルバート先生が帰った後,菊池先生と,日本の学会のこと,非線形CAE勉強会のこと,大学の経営のこと,人の動かし方,研究のこと,うちの大学のこと(規模から言ってDuke大学Rice大学の生き残り作戦を勉強しなさいとのことだった),さらには家庭教育のことなどを昼食を挟んで夕方近くまで話続けた.とにかく僕は最近悩みが多く,いつもものすごく迷っている.今は専門の細かいことよりも物の判断の仕方,何かにアプローチするときの作戦の立て方を学び,揺るぎない自信を持って生活したい.こういった相談相手がいなくて困っていたことに関して大変参考になる話を聞くことができた.今日の話はこの夏いろいろと心の中で整理していかねばならないだろう.夕方に研究室を出て頭を整理しながら車の方に返る.
 夕方とはいえ,まだ日が高いので町の南にあるブライアウッドのアバクロに娘の頼まれものの服を買いに行く.その足で封筒を買ってアバクロのショッピングバックごとFedeXで送る."How do you send? "と聞かれて答えはGroundか, Overnightか, Internationalのどれかひとつだ.もちろんInternationalと答える.20ドルくらいはかかるかなと思っていたらセブンティーンといわれて安いじゃんと思う.クレジットカードで払い,伝票を見るとセブンティーンではなくてセブンティだった..涙.
 数字のヒアリングは弱いんだよね.海外に航空便でものを送るってこんなに高いんだ,車に戻るとふとボディの小さなへこみに気づく.これって自分でぶつけたはずはないし,駐車するときもいつもわざと車の密度の低いところにおいて当て逃げ等には最善の注意を払ってきたし,どう考えても前からついていたへこみなのだが,レンタカーを返すときに揉めるのかしら?まあ,アメリカ社会を知るためにいろいろと揉めましょう,と今日習ったことを実践するべく、落ち込まないことにする.
 宿にもどりなんだかんだとやっているとはや11時である.今日も長い一日だった.
7月31日(火)晴れ デトロイト空港
 夕方まで研究室で書き物をする.それから,transitのためにデトロイトに立ち寄るという知人に会いに空港に行く.デトロイト空港はひとつのターミナルが大きい上にウェブで調べるとそれがひとつならず3つもある.日本人にはなじみにくいのだが,「第1」とかという番号ではなくて,「スミス」だの「マクナマラ」だの人の名前がついている.ターミナル同士はシャトルカーによって結ばれている.空港周辺は広大な面積に渡ってオープンタイプやストラクチャタイプ(駐車ビル)などのの駐車場が用意されていて,巡回するシャトルカーに拾ってもらって目的のターミナルに行くことになる.ターミナルに近い駐車場ほど高く,遠いほど安い.値段の差はかなり大きい.そこでかなり離れたところに駐車した.どこに駐車したのかよく覚えておかないと,いったん自分の車を見失ったら,太平洋で自分の船と離ればなれになるようなものだ.二度とは再会できないのではと思うほど駐車場は広く,車の数が多い.頭に記憶するだけでは心配で車の位置をメモ帳に記入しておく.「シャトルバスはここで待て」という標識のそばに立っていると,向こうからシャトルバスが走ってきて乗せてくれた.「ああこういうシステムなのね」と実は全てが初体験である.あちらこちらを引きずり回されて隣町まで来たような気持ちになるころ,ようやく目的のターミナルに着く.乗り換えのゲートに知人に会うため入って行こうとすると搭乗券がないと入れないとのこと.9.11事件以前は行けたと思う. このような時に日本からもってきた携帯電話は本当に役に立つ.相手に電話して外まで出てきてもらってどうにか会うことができた.とりあえず,まだこちらの生活に慣れていないのでおっかなびっくりだが,今日のミッションインポシブルは成功した.それにしてもここの駐車場は駐車券はなく,クレジットカードをそのままつっこむのである.アメリカは本当にカード社会ですな..
8月1日,2日(水,木)晴れ ナイアガラ瀑布
なぜか誘われてナイアガラに行くことになった.全く予定外だったが,「せっかくだから」という乗りで行ってしまった.しかし,実はナイアガラは隣町ではない.楕円のような形をしたエリー湖の反対側にある.片道500キロくらいある.デトロイトからトンネルを入ってカナダ領に入り,ひたすらに東へと走る.道はあきれるほど一直線である.半日走ってナイアガラに着いたカメラを持っていると全く飽きない.ナイアガラの滝はエリー湖からオンタリオ湖の中間にあり,その直前は猛烈な水勢で川が流れている.でも鳥はその奔流の中瀬でゆったりとく羽を休めている.気楽なものだ.夕方,近所に宿を取り,木曜日はアメリカ回りでひたすらに走って帰った.オハイオあたりであまりの単調な直線高速ドライブで眠くなるが,50マイルに一カ所しか休憩所がなくちょっと苦しむ.恐るべし,オハイオターンパイク.夕方無事にアナーバーにたどり着き,宿で洗濯その他雑事であっという間に夜中になる.
8月3日,4日(金,土)晴れ ようやく普通の一日
 遊んだ分,忙しく2日間を過ごした.土曜日は例によって朝,部屋を掃除のおばさんに追い出され,近所のメトロパークに行く.先週末はおっかなびっくりだった運転もさすがに1000キロ以上走って慣れた.田舎道で右折,左折の後は注意が必要だ.とにかくバックミラーに写る遠くの車があっという間に猛スピードで接近してくるので,全力加速だ.おっそろしい.